紳士の最期
昨日は東北大震災で亡くなった警察官の合同葬儀だったそうです。
NHKの番組でしたが、その中である警察官の最期について紹介されていました。
その警察官は定年間際に、故郷の役に立ちたいと交番勤務をされていたそうです。
地震が起こった当日は、2人で交番勤務をされていたそうです。津波が堤防を越えて来たという連絡が入ると、若い警察官を避難できるように避難誘導の勤務に付け、自分は交番に留まり避難誘導をしている警察官に指示を出し続けたそうです。
津波が交番に到達すること確実な状況で、殉職された警察官は、若い警察官が交番を離れる際に、こういったそうです。
「これからが俺の本当の仕事だ。」
昔から男の最後については美学があるようです。武蔵坊弁慶などは有名です。
映画「タイタニック」でも、船が沈みゆく中、正装に着替え、船と共に沈む老紳士の姿が描かれています。彼は目の前の広場に浸水したときにちょっとビビッた表情を見せる姿があるのは少し残念ですが、救命ボートの数の足りないのを考えた彼の最後は美学です。
「タイタニック」でいえば、エドワード・スミス船長も船と共に沈みます。西洋にも紳士の最後についての何らかの美学があるようです。
まだこのような最後を終えるだけの器のない自分自身が恥じ入るばかりです。
べつに無理に死にたいと思ってる訳ではなく、もし死ぬ場面に出くわしたらという意味で。